子分。

ちょっと前にですね、日本からうちの大学に修学旅行か研修旅行かなんかで来た日本の学校の学生さんがなんか文化的な話についてプレゼンテーションをする、というのを近くで見たのですよ。私は別にそういうの担当とかじゃないですがね、おつきあいといいますか、たちあいといいますか、自由に動くスタッフはひとりでも多くいた方がいいであろうという配慮的な。と申しますのも、そのプレゼンテーションとやらが、こちらの、つまり日本語を勉強してる人になんか話してちょっと活動させてまたなんか話して、的なプレゼンテーションだったので、こちらの学校でも学生を動員する必要があったのですね。それで、そういった国際交流的なことをつかさどる先生が私に、すみませんが柳橋(仮)先生の授業の学生を貸してくださいと、おっしゃったのです。えーと、そのプレゼンテーションの発表会に出席することでその日その時間の柳橋(仮)先生の授業の出席とする、みたいな。まぁ日本語を勉強してる学生なので、日本人と接することは悪いことではないでしょうというのが私の方針ですので、こころよく学生をお貸しして、ついでに私も出席したわけです。私は一緒に活動とかではなくて横とか後ろの方に控えていてスクリーン周辺の電気をつけたり消したり、あとPCが韓国語表示ですから読めない日本人学生のために近くにいたり操作の説明をしたり、あとは日本から引率していらした先生方に頼まれたのでそのプレゼンテーションの留意点などをメモして話したり、着替えたい学生を薄暗い控室へ案内したり浴衣畳んだり、雑用係乙でした。年に何回かそういったイベントがあって、上の話は春先のことですが、つい先週及び先々週も日本から研修旅行の学生が来てました。あれです、お手伝いと称してその教室におりますとね、うちの学校の国際交流的なことをつかさどる先生に、すげぇありがたがられるわけですよ。んで、うちのネイティブスピーカーティーチャーでこういった交流事業などにいつもものすごく協力してくださる柳橋(仮)先生ですとか紹介してもらえるわけですよ。なんの報酬もありませんが、そのようなありがたがられ方をすると、気分がいいわけです。だから手伝うという面がないでもないことをここに告白しておきます。いや、こんなところでこっそり告白したところで別に誰が見てるわけでもないんですが。いや、だからここでこっそり言うわけですが。それに私はお祭りが好きですので、そういった非日常的な仕事が大好きなのです。
でもね、夕方くつろいでいたらいきなり国際交流的なことをつかさどる先生から電話があって、今ちょっと日本から研修旅行団が来てるからご挨拶だけでもとか呼ばれて行ってみると、その日その時間からその国際交流的なことをつかさどる先生が用事で席を外すのでこの近所の肉屋に皆さんをご案内していただけませんでしょうかよろしくお願いいたしますとか言われると、多少困ります。というか、びっくりします。いきなりだなおいと思います。私が断るとみんな困ると思うので連れて行きますが。こないだはそうやって連れて行った肉屋で日本から来た人たちが全員席に着いてから、美しい布で被り物をした女性が混ざっていることに気が付きました。そう、豚肉を食べられない留学生が混ざっている集団を私は豚肉屋に連れて行ってしまったわけです。そういうことは先に言え的な。ちょうばたばたしながらひとテーブルだけメニューを変更したりしますけど、そういう時にスマートになんでもちゃっちゃと手配できるおとなになりたいです。私なんかまだまだです。
その国際交流的なことをつかさどる先生に、私は普段よくご飯に連れて行ってもらって、お昼ご飯とか週に一回くらいは食べさせてもらったりするんですけど、ほかの先生とはもうちょっと距離感のあるお付き合いですから、その先生だけですけど、多分ね、私はその先生がそういう時に何でも便利に頼める子分的な存在なのであろうと思います。学生の子分もたくさんいるんですけど、やっぱ先生がもうひとりいた方が便利じゃん? その先生はほかの先生とあんまり仲がおよろしくないようなので、頼める先生がいないんですね。私はその先生と仲良しの先生の子分みたいな感じだったので、なんていうか、この学校に入る時の私のコネ的な先生なのです、その国際交流的なことをつかさどる先生が。だから便利に使われたりご飯おごってもらったりという子分システムに組み込まれてしまったのです。そんなはっきりきっぱりコネであるとは言いきれませんが、学校の先生ってそんな感じで決まることが多いようなので、否定もしきれない。まぁでもその先生の子分システムに入っちゃったおかげで、その先生の子分の学生を私の子分のように使うことも多分可能になっていると思うので、いつかなにか困ったら使ってやろうと思っていたり、いなかったり。いえいえ、勉強になることも多いし、人間的な成長も多いので、いろいろな経験ができて嬉しいのも事実です。上の発言はツンデレということでひとつ。
うちの学校には私以外にも複数の日本人の先生がいますけれど、私以外の先生はそういうなあなあとした子分システムが多分お嫌いです。だからその国際交流的なことをつかさどる先生にご飯おごってもらったりとかはしないみたいです。いや、個人的な人間関係の好き嫌いでそうなのかもしれませんので、よくわかりませんが。
あ、こういう話、あんまり透明感あふれる話ではないような気が書きながらしてきましたので、もしうっかり万が一関係者の人が見ちゃったら、どうしようかと思い始めましたが、まあ大丈夫でしょうね、多分。ごく少数のリア友以外誰も見ない辺境のブログだし。しかし、もしうっかり万が一これをご覧になってしまわれた関係者の方がいらっしゃいましたら、どうぞ誰にも何もおっしゃらずになまぬるいヲチをお願い申し上げる次第でございます。