面接の練習をするとき話すこと。2

今日のお話にも私の意見がたくさん含まれています。違うなーとかないわーと思われたら、そっとお離れください。

 

 

 

 

大学の入試の面接で、志望理由などの話をするとき、気にしてほしいのは次のことです。

・あなたの夢は何ですか。

・その夢は、どんなことがきっかけでもつようになりましたか。

・その夢のために必要なのは、どんな力ですか。

・その力を得るために、あなたが学ばなければならないことは何ですか。その大学に入って、どのような形で学ぼうと思っていますか。

・大学を卒業したら、どのような進路をとるビジョンがありますか。

「夢」というのは、就きたい職業のことではありません。どのような社会貢献を考えているか、ということです。あなたはその大学で何を学び、どんな力をつけて、どんな仕事をすることを通して、どのような形で社会に貢献したいと思っているのか、ということです。

きれいごとで結構です。後付けでももちろん結構です。百回言えば内面化します。内面化するとは、あなたの本心のようになっていくということです。

今の世の中で、純粋に私が興味があるから学びたいとか、学びたいから学びたいのだという理由は通用しないようです。大学はそんな人を育てないと思います。私見ですよ、もちろん。あなたを育てて世の中のどんな役に立つというのか、ということを面接官は見ていると思ってください。

夢は大きめにもってください。世界を救うレベルの大きさです。世界を救うレベルの夢をもっていれば、世界は無理でもアジアくらいは救えるかもしれないじゃないですか。最初からアジアを目標にしていたら、アジアは無理でも日本くらいは、ぐらいまでしか到達できないかもしれない。私、昔マンガで読んだんです。全国制覇を目指していれば、制覇は無理でも全国大会には行けるようになるだろう、でも、全国大会出場を目指している程度なら、全国は無理でも地方大会の三回戦くらいまでは、ぐらいまでしか到達できない。野球漫画で、監督がそんなことを語っていたのですが、そうだよねーと思ったので、ここで言及させていただきました。「大きく振りかぶって」というマンガの多分9巻あたりだと思われます。

では、例文のようなものを下に載せておきます。今考えました。

例えば、私だったら。教育学部へ行って、日本語の先生になろうと思います。頭悪そうな感じで恐縮ですが、下のように動機を考えてみました。もちろん、きれいごとだし、後付けです。でも、秘密ですが、実はわりと本気でこういうようなことを考えています。

・私の夢は、日本語の先生になることです。

・学生のみんなが、テキトーな日本語を使ってテキトーな日本文化に対する認識で日本の大学なんてラクショーでしょーとか言いながら受験して全滅しているのが気になりました。きちんと学んで、よく研究してから真面目に取り組んでほしい、やりたいことのためにきちんと学んでほしい、そのために私は何ができるのか、と思ったことがきっかけです。

・正しい日本語や日本文化、日本の大学についての知識、知らないことも調べる能力、情報を共有する力と説得力、学生にあわせてそれぞれに必要な力をわからせ、つけさせる能力、つまり、見極める力と適応力、コミュニケーション能力などが必要だと思います。

・日本語や日本文化について詳しくなること、つまり、言語学や文学、文化学などを学びたいです。それから、学生を観察する力やコミュニケーション能力のために、心理学なども学ぶべきです。学生にあわせて教えるためには、国語教育学と日本語教育学のどちらも必要だと思います。教えてみる経験もしてみたいと思います。日本語教育の資格試験も受けたいと思います。資格もほしいですが、教えることについて学びたいからです。

・ワーキングホリデーなどを活用して日本以外の国に行き、日本語の需要のある国で日本語学校などに就職したいです。実践的な経験を多く積み、日本へ留学する学生が日本で必要なことをきちんと身につけられるように、日本で困ったりしないように、また、日本でよく学んで世界の役に立つことを目標にできるように、教える仕事をしたいと思います。

頭悪そうなのは、今考えたからというのもありますが、大学について調べていないからというのもあります。形にしたことがなければ最初はこんなもんです。実際は、これよりもっと真剣なものを書いて話すために、大学のウェブサイトをすみからすみまで読んで、どんなことを学ぶのか、どんなことをするのか、一生懸命考えます。

このようにがんばって準備しても、面接ではこのままの形で聞かれることはないでしょう。「あなたの夢は何ですか」とは聞いてくれないんですよね、たいてい。でも、きちんと考えて形にしておけば、自分のものになりますので、どんな聞かれ方をしてもだいたい答えることができるようになっています。

 

というようなことを、面接準備をする学生のみなさんにお話ししているのでした。

今日は、面接準備全体の床に敷いておく「夢」のお話でした。長い文章にお付き合いいただいて、ありがとうございました。