面接の練習をするとき話すこと。

こんにちは

楽しい日本語?の時間です。

今日のお話は、私の個人的な意見が多く含まれています。違うよとお思いになったらそっと離れてくださるとありがたく思います。そうだねとお思いになったらお役に立ててくださると、これもありがたく思います。

 

 

私、日本に留学したい学生と勉強するお仕事をさせていただいてるんですが、今の時期は外国人学生も面接対策とかする子がいます。それで、一緒に準備したりするんですが、大学の面接試験なので、いわゆる「志望理由」などを考えておくんですね。学生はその大学に入りたいのですから、準備とかしなくても話せるんじゃないか、というのは、あんまり苦労せずにコミュ力でものごと乗り越えてきた方のご意見だと思うんです。なぜなら、準備しなくて話せることなんてない人生を送る人もいるからです。私みたいに。

まあそんなわけで、「志望理由」ですが、「志望理由」とは、なぜその大学で学びたいか、ということですね。「入学したいから」、「そこで学びたいから」、「その大学が有名だから」、「偏差値が高いから」、「その大学に入って卒業したら就職で苦労しないから」、みたいなことは、「志望理由」としてはあまりよくないのではないかな、と思います。

考えてみてください。あなたのとてもかわいい後輩が、「先輩!好きです!つきあってください!」って言ってくれたとして、「じゃあ、私のどういうところを好きになってくれたの?」って聞いたら、「先輩とつきあってみたいから」、「ただそばにいたいから」、「先輩が有名だから」、「先輩が告白難易度が高いから」あるいは「先輩がなかなか落とせないって聞いたから」とか「競争率が高いから」、「先輩とつきあうと就職のときいいコネになるから」って答えてくれたら、おつきあいしたい気持ちになるでしょうか。私はなりません。「ただそばにいたいから」というのはかわいいかもしれませんが、生産性はありませんね。生産性のないかわいさは、多分すぐに飽きるんじゃないでしょうか。もちろん私見ですよ。

大学もまあ同じような感じだと思いましょう。生産性のないかわいいだけの学生を、大学は多分必要としていないと思います。多分ですよ、多分。

では、「志望理由」として何を話せばいいのかというと、私はいつも次のことを話しましょうねと言います。それは、「貴学の理念に共感したこと」、「貴学が〇〇に力を入れていることが魅力的であること」「将来の夢のために学びたいことが貴学にはあるということ」です。さっきの先輩の話で言うと、「先輩の〇〇という考え方に共感する」、「先輩が〇〇をがんばっているところがすてき」、「先輩といると、自分の〇〇な部分が磨かれていく気がする」みたいな感じでしょうか。

こういう話をするからには、まず、自分とおおいに向き合って、自分が将来やりたいこと(入りたい会社ではないですよ)をきちんと言葉で表現すること、そして、自分はそのためにどのような力を伸ばすべきなのか考えたり調べたりして知ること、さらに、どの大学のどの学部で何を学べばそれができるのか調べること、などが必要です。これがないと、上のような話はできません。好きな先輩なんだから知りたいと思うでしょう? 行きたい大学なんだから知りたいと思ってほしいんですよ。

正解みたいなものは特になくて、あなたのやりたいこととそのために欲しいもの、そしてなぜそれをその大学に求めるのか、あなたを合格させて大学になんの得があるのか、みたいなことが言えると、「志望理由」ということになるのではないか、と私は考えていて、それを私と一緒に勉強してくださる学生のみなさんにお話ししています。というお話でした。

長い文章にお付き合いくださってありがとうございます。