テスト3。
『暁の聖歌』吉屋信子。
今日は少し、少女小説の話をしましょう。
真面目に。
- 『少女の友』系都市型少女小説。
『少女の友』系とは、東京や神戸、仙台など素敵大都市に住む少女が、
ならではのトラブルに巻き込まれたりしながら学園ライフを満喫するとか、
通う女学校で素敵な女友達(含お姉さまとか妹とか)が出来たり
クラスメイトと揉めたり
お友だちに結婚話や退学話が持ち上がったり
非行少女(not主人公)が登場したり
いろいろ
素敵に始まって素敵に終わる子供用サイダー。
そんな言い方だとどうにも嫌いみたいに見えるけど、悪意はないのだ。
- 対になるのが『少女倶楽部』系波乱万丈型少女小説。
こちらは、田舎乃小都会とか田舎乃田舎とか田舎乃片田舎とか、
に住む少女が、波乱万丈なる出来事に翻弄されながら精一杯生きる姿が描かれ、
赤ん坊の時に取り替えられたり
父親が死んでしまったり母親が死んでしまったりあるいは病気になったり
事情により旅に出ざるを得なくなったり働かなければならなくなったり
地主のお嬢様から意地悪をされたり近所の人から村八分になったり
本当の身元がものすごくいい出自であることが分かったり
いろいろ
相当のひどい目にあいながらしかし最終的には「大団円」なる終わり方をする。
こちらの方が派手だから、未来少女小説がもてはやされる日が来るなら、
こちらが主流になるかなと。