『枕草子』を可愛く訳そうキャンペーン4。第七段。

枕草子』を可愛く訳そうキャンペーン実施中です。試験期間で忙しいので、はかどります。試験前には掃除がはかどる法則です。
※このキャンペーンは真面目なけんきゅうではありません。ですから、品詞分解をきちんとした結果の訳文ではありません。同じ言葉でも違う訳文になってたり、違う言葉でも同じ言葉に訳したり、というところがあると思います。昔の人は一言で言えばその感覚が分かるものでしょうが、現代人には同じ感覚がない時もあるんじゃないかなって。でも、なるべく原文にそって、大意がつかめて雰囲気が分かって、なおかつかわいさが伝わる、を目指してテキトーに訳していきます。
※手元に全集とかがありませんので、原文はネット上の方々からお借りしました。

第七段(原文)
 思はむ子を法師になしたらむこそ心ぐるしけれ。ただ、木の端などのやうに思ひたるこそ、いといとほしけれ。精進物のいとあしきをうち食ひ、寝ぬるをも、若きは物もゆかしからむ、女などのある所をも、などか忌みたるやうにさしのぞかずもあらむ、それをも安からず言ふ。まいて、験者などはいと苦しげなめり。困じてうちねぶれば、
「ねぶりをのみして」
などもどかる。いと所せく、いかに覚ゆらむ。
 これは昔のことなめり。今はいとやすげなり。
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第七段(現代語訳)
 もし、かわいいわが子を坊さんにしてるのなら、それはたいへん痛々しくって可哀想に思います。世間では、坊さんというものを、まるで、こう、そこらへんに落ちてる棒っ切れか何かのように思ってるから、なんだかもうほんとに気の毒です。坊さんは、精進料理とかいって肉も魚も使わないほんとに粗末なものを食べて、夜寝ることも微妙にやりづらいし(世間の人は「坊さんのくせに夜寝んの?」とか悪く思うし)。若い人なら何にでも興味を持つでしょう、女性がいる場所をなんで「女など忌まわしい」みたいに覗かないでいられるでしょう(っていうか女の子がきゃっきゃしてたら、ふつう覗くよね、若い人ならなおさらそうでしょ)。そういうのも世間の人はなんだか「坊さんのくせに穏やかでない」とか悪く言います。坊さん以上に修行の厳しい修験者とかは、それ以上に苦しそうです。あまりに修行が苦しいから、疲れて居眠りとかしてしまうと、
「居眠りばっかりして」「ってか居眠りしかしてないよねこいつ」
とか非難されます。どれほど窮屈で、どれほどつらく思ってるでしょう。坊さんも修験者も、たいへんなのです。
 でもね、こういうのって、昔の話。今の坊さんとか修験者は、めっちゃ楽そうです。