枕草子をかわいく訳そうキャンペーン2、第二段、第四段。

※ごちゅうい。真面目なけんきゅうではありません。ですから、品詞分解をきちんとした結果の訳文ではありません。原文では同じ言葉でも現代語訳では違う言葉になってたり、原文では違う言葉でも現代語訳では同じ言葉だったり、というところがあると思います。昔の人は一言で言えばその感覚が分かるものでしょうが、現代人には同じ感覚がない時もあるんじゃないかなって思ったので、現代人でもわかるようにしようとした結果です。だから不正確ですので、うっかり中学生のみなさんや高校生のみなさんが迷い込んで来られても、お信じにならないようにお願い申し上げますよ。でも、なるべく原文にそって、大意がつかめて雰囲気が分かって、なおかつかわいさが伝わる、を目指します。そして、テキトーに訳していきます。
 
※まじめなけんきゅうではありません。それに柳橋(仮)先生の専門は古典文学でもありません。ですから、もしうっかり柳橋(仮)先生のリアルの知り合いの方がご覧になって間違いとかお見つけになっても、あんまり厳しく追及しないでやってくださると嬉しいです。
 
手元に書籍的なものがなかったので、原文は方々のウェブサイトを参考にいたしました。
 
 
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第二段(原文)
頃は、正月、三月、四月、五月、七八九月、十一二月。すべてをりにつけつつ、一年ながらをかし。
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第二段(現代語訳)
いい時期ってのは。一月、三月、四月、五月、七月も八月も九月も、それから十一月に十二月。えーと、結局なんでも、その時その時にいろんな行事とかいろいろあって、一年じゅうずっと雰囲気あっていい感じ!

 
 
 

第四段(原文)
三月三日は、うらうらとのどかに照りたる。桃の花のいま咲きはじむる。柳など、をかしきこそさらなれ、それもまだまゆにこもりたるはをかし。ひろごりたるはうたてぞ見ゆる。
おもしろく咲きたる桜を長く折りて、大きなる瓶にさしたるこそをかしけれ。桜の直衣に出袿して、まらうどにもあれ、御せうとの君たちにても、そこ近くゐて物などうち言ひたる、いとをかし。
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第四段(現代語訳)
三月三日は、眠くなりそうに穏やかに、日が照っている(とても、いい)。桃の花が、咲き始めている(これも、とてもいい)。ねこやなぎが可愛いのは言うまでもないのだけれど、それも、まだ繭にこもってるみたいなのが、とてもいい。ちょっと育ってひろがっちゃうと、見た目にちょっと鬱陶しいような感じ(あんまりよくない)。
いい感じに咲いた桜の枝を、ちょっと長めに折ってもってきて、大きな瓶にさしてあるのが、すごくいい感じだなぁって。こう、男の人が春服になって、インナーの裾とかちょっと出したりして(あ、裾出しってだらしないんじゃなくて、普段着の着方ね)、そういうかっこの人だったら、お客さまでもそこの家のご兄弟でも、その桜の花瓶の辺りにいて、なにかちょっと話してるの、ふふっ、そういうのってとても素敵ね。

 
 
「桜の直衣(のうし)」っていうのは、桜が咲くちょっと前から桜が咲いてる頃まで着る、春の普段着のことで、「桜の」ってのは「表から見ると桜みたいに見える色合いの」っていう意味ね。こう、二枚の布を重ねた時の話で、表が白で裏が赤とか紫とかって二枚重ねにしたら、白い布から中が透けて桜色みたいに見えるでしょう、で、「表から見ると桜みたいに見える色合い」ってわけです。裏が赤とか紫とかってはっきりしないけど、これは諸説あるせいね。だって、裏が赤でも紫でも、上から白を重ねたら桜色でしょう? 最近では、若い人は赤色、年取ってくるとだんだん紫っぽい色にしていって、お年寄りは紫色っていう説もあります。どっちにしても素敵。をかし。
で、「直衣(のうし)」ってのは上着なんだけど、上着の裾から「袿(うちぎ)」っていうインナーをちょっと出すのが、「出袿(いだしうちぎ)」。高校の古典の時間には「出衣(いだしぎぬ)」とか習うかも。制服のブレザーの下に可愛い色のセーターとか着てる時、ブレザーの裾とか袖口からちょっとそのセーターの裾とか袖とか出したりするでしょ、可愛いから。「出袿」ってそんな感覚かもです。
 
 
第三段は長いから、また今度です。前から順にやっていくって言っといて二回目にして早くも飛ばし始めるというこの簡単な感じ。それは、まじめなけんきゅうじゃないからなのでした。ではこのキャンペーンはなんなのかというと、しいて言えばかわいい文体の研究と申しますか、なんかそんな感じです。