少女マンガとレディコミの間を行きたい話。

こないだこの日記で、私が勝手にヤングレディースって呼ばせてもらってるマンガの話をちょっとだけしました。今日はその続きの話をしたいです。
もともと、婦人向けのマンガ雑誌には、大きくわけて二種類の雑誌がありました。少女向けマンガ雑誌と、レディースコミックです。少女向けは、小学生くらいから中高生向けまで、いろんな種類がありました。レディースコミックは、どうやら主婦向けに作られていたようです。
少女向けのマンガ雑誌では、恋愛や青春が主題となる作品がたくさんあって、でも男女の接触はちゅーまでです。胸を触ったりスカートの中に視線や手が入ったりするのは、ハプニングやアクシデントの範疇に入ります。また、セックスが描かれることはほぼありませんが、セックスをしているカップルが登場する場合、問題作とか衝撃作とか呼ばれることが多かったように記憶しています。
レディースコミックの場合は、むしろセックスを描くのが目的みたいなマンガがいっぱいありました。特殊な性癖の人もたくさん登場して、いやもう成人向けでしょって思うような内容なのに、特に指定はされません。それについてはまた今度。
ていうところから話は始まります。
えーと、昔少女マンガの雑誌で少女マンガを描いてたんだけど、絵柄とか話の内容とかがだんだん当該の雑誌にそわなくなってきたり、あるいは人気がなくなってきたりした時、マンガ家さんは雑誌を移ったりしますよね。でも、少女マンガからちょっとはずれちゃったって、次にちょうどいい雑誌が必ずあるってわけでもないじゃないですか。っていう感じで、多分少女マンガ家さんたちがたまってたんですよねきっと。そんな感じで、昔からあったのを乗っ取ったのか最近できたのかわかりませんけど、ある頃からいくつもの雑誌に、昔少女マンガ雑誌でお見かけしたマンガ家さんがいっぱい載るようになったみたいです。間違ってたらごめんなさい。
で、その雑誌たちが、少女向けでは明らかにないけど、従来のレディースコミックでもない、という感じの作り、構成とかラインナップとか内容とか、なんですよね。で、二十代、三十代の働いてる女性が対象、みたいな感じです。なんでそう見えるのかっていうと、二十代、三十代の働いてる婦人がいい仕事をしたり出来なかったり、いい恋愛をしたり出来なかったり、あるいは結婚に関して何らかのことを考えたり、そういうお話が多いからです。
で、今の二十代、三十代の婦人といえば、今それらの雑誌で活躍しているマンガ家さんが昔少女マンガ雑誌で活躍していた頃にファンだった人たち、のことです。
要するに、マンガ家さんも読者の少女たちも、みんな少女マンガ雑誌を卒業して次の段階に移った、で、移った先はレディースコミックじゃなくて少女マンガ雑誌とレディースコミックの間くらいな感じの雑誌だった、ってことで。
これって、百年くらい前の少女雑誌の図と変わりませんね。少女用の雑誌を読むにはちょっと育っちゃったけどまだ主婦じゃないから婦人雑誌を読むような年齢じゃない、っていう女子に向けて、少女雑誌のお姉さんVer.を作った内山基、とかちょっと思い出します。
 
で、最近活躍してるヤングレディースなマンガ家さんを並べてみました。
一条ゆかり今市子。二ノ宮和子。大和和紀吉住渉よしながふみ、and so on。