町に出てきました、暑かったです。

京都には、どこに向かって誇ればいいのかわかりませんが、非常にマニアックな書店があります。多分チェーン店だとは思いますけど、よそでまだ見たことがないです。どこ行けばあるんだろう(調べればわかるよ、でもめんどくさいんだもん)。その本屋の名前は「ブックストアー dan」。danは談って書くようです。京都にお立ち寄りの際にはぜひご利用ください。昔アニメイトと同じ建物にあったんですって言えば、雰囲気がわかりやすいかと思います。でもオタク用ってわけじゃないとは思いますけど、なんだか表現に困るマニアックさなんですよ。私のような趣味の者がマンガやそれに類する書籍、あと一般の書店ではなんとなくレジに持って行きにくい種類の書籍を買う時、その店を訪れると、たいていの用は足りてしまう、そんなお店です。そこになかったらもうどこにもないだろう、って思わせる感じ。四条河原町四条烏丸の間にあります。四条高倉辺りです。近所(ほんねきってくらいの近さ)にはジュンク堂ってでっかい本屋がビルを構えて待ち受けていますが、談はいつもそれなりに盛況です。客層が違うんですね。すげぇ狭い階段に、夏目とかLとかイタリアとかのでっかいポスターが貼ってあって、ぎょっとします。俺か、俺を狙ってるのか、みたいな気分になります。あと顔がニヨニヨしないように必死になります。京都にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
 
そうそう、名古屋で『ヴァギナの文化史』という書籍を回収してきました。私はこの本をネットで購入しましたが、例えばこういったタイトルの書籍を購入する際に、私はdanを利用します。別に恥ずかしくないはずなんだけど、なんか。
あ、『ヴァギナの文化史』は、女性器に関する研究書です。名前、呼び方、解剖学的に、オルガスムの生理学、処女をめぐる文化史、フロイト、その他、医学的とか宗教的とか、いろいろ、って感じです。女性器を数例しか見たことや触ったことのない方は、男女問わず、読むと楽しいと思います。ていうか、女性であるにも関わらず女性器をタブー視してる女性はお読みになるといいんではないかという風に、思います。
女性器をタブー視するとは、次のような感じです。正確に言うと違うかもしれませんけど、感じってことで。
例えば、自分に備わっている女性器を汚い場所であると思っているとか。汚い場所っていうのは、不潔ってことではありません。トイレで用を足したらその都度ちゃんと拭いて、むしろウォシュレットで洗浄して、毎日一回くらいはお風呂でちゃんと洗って、それでもなんか汚い場所であるような気がする、そういう感じです。なんで自分の性器を汚い場所であると感じるのか。ちょっと勉強して自分の気分を理解しましょう。そんな感じ。
それから、例えば、自分に備わっている女性器をあんまり触っちゃいけない場所であると思っているとか。こういうのはなんか高じると洗うために触ることすらためらうようになっちゃうみたいな話を聞くし実際例を見ちゃったりしますけど、こう甚だしくなると若干問題かもねって思いますよ。自分の身体の一部なんだから自分でちゃんと管理してあげなきゃ可哀想でしょーと。同じような皮膚と粘膜の境目でも目の周りとかはちゃんとかまってもらってるのに。
それから、例えば、女性器に関する書物を、それが研究書であっても、普通の書店では買いにくいという気分であるとか。つまり『ヴァギナの文化史』というこの書籍をわざわざネットとかdanとかを利用しないと買いづらいという気分のことです。キリスト教の研究とか夏目漱石の研究とかならその辺の書店で買えるのに、っていう。ただの書籍じゃん、みたいな。
 
……ていうか、こんな女性器とか連発してて大丈夫かなこの日記。怒られたりすんのかな。ごめんなさい、特にいかがわしい意図じゃないので、怒んないでください。
もうちょっと。
女性器ってだけでなんで忌わしかったり神秘だったりすんのかとか、この本には書いてあるんですよって話でした。ほんと、なんでみんな口の端に上せるのも忌わしいみたいな扱いなんだか。私がちょっと人とずれてるってのは自覚してますけど、一般の人たちの抑圧の強さも異常だと思いませんか。ていうか、女の子自身が性器の部分の名称をちゃんと知ってるのかとか、時折疑問に思うんですけど、ことが忌わしかったり神秘だったりするもんの極みなので、訊けねぇ、っていう。
今日のこれらの発言は特にジェンダーとかフェミとかそういった方向から振りかぶっての発言ではないです。っていうお断りを一応。