「細雪」一五回目。下巻第二十九章。

細雪 (下) (新潮文庫) 谷崎潤一郎細雪 下』

☆第二十九章はこんな話。
三姉妹が東京に着いた一日目。
☆使用テキスト。
新潮文庫版、谷崎潤一郎細雪 下』、平成七年第七十五刷。
第二十九章は二六七頁から二七四頁。
☆梗概。
朝、姉妹は東京駅に着く。プラットフォームに井谷の娘光代が迎えに来ていて、その案内で帝国ホテルへ向かう。光代は洋装で爪も赤く塗っており、現代娘という見た目だが、身長も小さく痩せていて、こまっしゃくれた印象である。
ホテルの部屋では妙子がぐったりとした様子で、雪子が妙子にも幸子にも遠慮気味で所在なくしている。午後には三人で井谷への餞別を選びに、銀座へ出かける。そこでも妙子は大儀そうである。
お茶を飲んでホテルへ帰ると、井谷から花とメッセージが届いており、姉妹はお茶に呼ばれる。依然疲れ果ててぐったりした様子の妙子を無理に起こして、三名でロビーへ出かける。
☆語句など。
・赤帽(二六七頁一七行目)
・体格について(主に二六八頁)。