昨日の続き。

漢字の読み方の話の続きです。立つの音読みにリツとリュウと二種類あるって話ね。で、リュウの方は昔はリフだったっていう話の続きです。
どのくらい昔かというと、戦前くらいの昔です。いわゆる旧仮名遣いにおいては、立つをリュウと読む時はリフと表記してましたね。そこからもう数十年か百年か数百年か遡れば、実際リフと発音してたからリフと表記していたっていう時代があるんだと思います。これは二十年くらい前に聞きました。古典読んでてなんで発音と表記がずれてんのっていう学生の疑問に先生が答えてくださったんだったと思います。昔はこのように発音してたんだって。当時はマジで?って思ったけど、それから五年後くらいに日葡辞書っていう古い本(ポルトガルさんが日本に来てた頃、ポルトガルの宣教師が日本語を勉強するために作った辞書)を読んでっていうか使って、分かったのは、確かに、リフと書いたらリフと発音しているようだ、ということでした。「いづれのおほむときにか」と書いてあったら「いづれのおほむときにか」って読んで、意味は現代ごで言うところの「いずれの御時にか」、つまり「いつの頃の御世であったろうか(誰天皇さんの時代であったか忘れたけど)」って分かってた、ってことです。日本の呼称だって、ジ/パ/ン/グって感じで発音してたみたいです。あ、ングの部分は英語のingのng部分みたいな発音ね。nguじゃなくてngです。
それから、もうちょい昔、千年くらい前、日本にはフという発音はなくって、今で言うプみたいな発音をしてたんだそうな。十年前くらいに聞きました。つまり、昨日のリュウという発音は昔はリフだった、のさらに昔は、リプだったんだっていう話です。多分だけど。リプ→リフ→リウ→リュウと変化してきたのですね。多分。
ここでまた昨日の続き、韓国語で立つっていう漢字は、リプ的な発音をするのですよ。プの部分は英語でいうhelpのp部分みたいな発音ね。puじゃなくってpです。同じとは言わないけど、だいぶん似てますよね。こういう類似点が、去年私が韓国語を勉強する時にかなり助力になったなぁと、思っています。他にもこういう類似点いくつかあって、はっとそれに気付くと便利でした。