『細雪』三回目

細雪』中巻第十一章―第十五章(九六頁−一二九頁)

●十一章(九六頁−一〇二頁)
(九六頁)
・暑中休暇(一二行目)
小学校の「夏休み」はいつから今と同じなのかと。第二次大戦時中も同じなのか。
(九七頁)
・「フランクライヒ」(一行目)
 「独逸人の家庭の躾方」(二行目)。戦争の影響なのだが。日本ではどうか、蒔岡家では戦争の影響はこんな処には現れないが。
・六畳の日本間へ来てごろごろしていた(一一行目)
 平安の衣装は確かに女性をごろごろさせるようにできているし、絵画に残っている女房はごろごろしている(衣装が顔の後ろにだーと流れてる絵ね。寝転がってなければあんなに沢山布が見えるわけないし。寝転がっているとか膝で立って歩くとか、大変そうな衣装だわ)。それはそれとして、谷崎の『細雪』には同じ時に訳をしていた『源氏物語』の影響がどうとかいわれているし、でも明治以降に着物で寝転がって生活していたのなんて森茉莉以外にいるものなのか。時節とか。
(九八頁)
・ジョウゼット(六行目)
 ジョーゼットというのはいったい一番涼しい洋服地なのか。和服地でもっと涼しい生地はないのか。洋服地で和服を仕立てることはあるのに和服地で洋服は仕立てないものか。
●十二章(一〇二頁−一〇六頁)
(一〇三頁)
・ブルーマー(一三行目)
 洋服の下着について。話せば長い事ながら、みたいな。
・四つ入りの浴衣(一五行目)
 どういうものかと。図。
・扇風機の傍にすわり、襟をはだけて胸もとへ風を入れながら、(一八行目)
 つくづく上品さに欠けるよね、妙子。意識する対象たる処の男性の欠如から?
(一〇五頁)
・長屋(五行目)
長屋にもいろいろあるよね。江戸の長屋、京阪神の長屋、文化住宅と呼ばれる長屋。
・落魄(六行目)
 舞とか、伝統の芸能や技能自体の落魄。
・廓の師匠(一〇行目)
 廓の師匠というものがあるわけじゃなくてその辺の正しい舞の師匠が廓に行ってたのね。『陽輝楼』(宮尾登美子)もそうかも。当世風の改変。
●十三章(一〇七頁−)